講談師・神田陽司のテキストブログ


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お台場の海で講談

3月6日の独演会はおかげさまで大入りのうちに終了いたしました。ご来場いただきましたみなさま、ありがとうございました。

どうも日記が遅い。

次の日、
しながわ観光協会のご縁で、品川から出る「講談舟」。なんとお台場の海で一席という催しがあった。

「お台場」は本来「御台場」で、ご存じの通りペリーが来航してから、幕府が慌てて作ったもの。江川太郎左衛門の尽力で、ペリー再来航までには部分的に出来上がった。残念ながら11基の計画は完成せず、すぐに日本にも軍艦の時代がきて無用の長物に堕してしまう。かつ、会津藩士がその警備の中で焼け死ぬなど、動乱期の日本を象徴する建造物なのだが、いまやフジテレビの異称でしかなくなっている。

1、2、3台場を作り、その間隙を埋めるように4、5、6と作っていった。必ずネタにする「なぜ今残っている台場は第三と第六という組み合わせなのでしょうか?」という答えは「三と六が隣り合う配置だったから」だ。お台場にかかわる人の何パーセントがこの問いに答えられるか片っ端から聞いてみたくなったりする。

その後、すぐに「幕府軍艦操練所」が築地に作られ、御台場の防衛力を補うことに尽力したのが、操練所頭取の勝海舟、ということになる。

まあなんと、この「講談舟」には勝先生の玄孫が同乗していたのだ!

そんなことも知らず、決め打ちのネタは「坂本龍馬と勝海舟の出会い」だった。高山みな子さん(写真)
http://www.katsukaishu.jp/
の前でまあ堂々と「オイラ勝ってんだ!」なんてセリフを吐くのは冷や汗ものだが、なんとかやり終えました。

去年は龍馬のご子孫、このたびは勝先生の(うう、先生、としか呼べない)ご子孫の前でそれぞれのご先祖の講談をやったことになる。まったく恐れを知らぬということは恐ろしい。

屋形舟はやがて品川へ戻ってきた。

今日もまた、一番楽しんだのは演者自身かも知れなかった。


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by yoogy | 2010-03-13 07:03

六本木ヒルズ制覇!

もう3/6
http://www.t3.rim.or.jp/~yoogy
のことで頭の中はパニックなのだが。

ヒルズとの因縁もあり、この日記だけは書いておかねば。

2/19、六本木ヒルズの49階の「ヒルズアカデミー」で、「I-Media 情報バザール」の講師としてお招きいただいての一時間講演。元・NHKチーフプロデューサーの加藤和郎さんとのご縁による。

講談の紹介と一席で一時間というのは標準的なプログラムなのだが、なにしろヒルズだ。飲まれちゃならんとの思いで、初っぱなから「映像喚起力の最も弱いメディアは映像である」と、映像関係者の多い会場で冷や汗のオープニング。記憶が確かなら、これは村上龍の言葉。よく反感をかわなかったものだ、「ハリ手型」のイントロとしては成功。

一席の方は六本木ヒルズ=長州毛利藩邸跡の関連から赤穂義士。まあ定番といえば定番ですけど。今回は現代のグローバリズムと元禄当時のマネタリズムの関係まで話しきった。ほぼネタの底まで尽くした感じ。

さて、そのあと懇親会になるのだが、そこで写真の「剱伎衆かむゐ」
http://www.k-kamui.com/(代表・島口哲朗氏・写真中央)
との即興コラボレーションがあった。ほんの2分ほどのものとはいえ、映画「キル・ビル」の振り付けまでしたプロの技を、自分の講談でケチをつけてはならじと気合を入れる。

打合せは、大げさにいえば「5秒で済んだ」。パフォーマーが本来の舞台以外で表現する場合、必ず自分なりの「ネタ」をもっている。その「ネタ」を最大限に活かすためには、自由度の高い、すなわち抽象性の高いこちらの「ネタ」を自由に使ってもらうのが一番いい。いわゆる立ち回り用の定番ゼリフを「堀部安兵衛と小林平八郎の戦い」と設定して、一度聞いてもらっただけで、お互い了解して、あとはリハーサルもなし。果たして本番ではおそらく即興とは思えないレベルのものができあがった(それはもちろん、たぶんに「かむゐ」の実力によるのですが)。

うーむ、プロというのはこういうものか。いや、「こういうものだ」と言い切りたい。その後、二次会でもいろいろ盛り上がる。日本の伝統文化の力を活かした未来は明るいと思う。

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by yoogy | 2010-03-02 18:13 | 高座