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講談師・神田陽司のテキストブログ


by yoogy
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土曜日の高座を今書いているということ

【2/14】

http://www.t3.rim.or.jp/~yoogy/page007.html

「講談インターネットWeb2.0編」を構想する前にホリエモン肯定講談をやっつけなくてはならない。

まあほんとに「やっつけ」ちゃおうと思うので、ワンアイデアで、ライブドア裁判を大岡越前に裁いてもらおうかと思う。

去年出せなかった「堀堀衛門」にすると本格的に江戸中期に近代的な経済活動をやらせなくてはならない。田沼期ならば出せなくもないが、享保ではまだ無理がある。

ところで、どうして講談で英雄に祭り上げられる人物はそろいも揃って経済オンチなのだろうか。

というか、物語的に歴史をみると日本人自体が経済活動を卑しいものと見ていることがハッキリとわかる。

「江戸の三代改革」なんていうのが享保をほんの少し例外として失敗であったことは「将軍自ら倹約に勤めた」という「美談」の前に見事に忘れ去られてしまう。田沼意次が賄賂政治を行ったという「記録が残っている」ことがとりも直さず彼が言論弾圧を行わなかったという証拠になることに思いいたる者は少ない。

大岡越前がホリエを攻めるとすれば「多くの人を騙し私腹を肥やした」という点になるのだろうか。「じゃあ、大岡さん」「お、大岡さんとは何じゃ!」「私の数百倍の単位で人を騙した日興はなぜお縄にならないのですか?」こんな感じだろうか。

話が広がりすぎるが、まあ、初期段階では話を広げるだけ広げるのが定石・・・って、三日しかないんですが・・・。

【2/15】
どうも、アイデアにつまるとお白州にする傾向がある。

なぜかといえば、古来「裁判劇」というジャンルがあるように、お裁きの場というのは根本から演劇的だからだ。

まず「役」というものが明確に存在し、人間の欲望がモチーフとなって必ず「結論」が出る。これだけでもラクに演劇になる訳だ。

形式が講談でないと何がなんだかわからなくなるので、普通のお白州ものとして始まって、下手人(実際には下手人は死刑囚のことなのだが)が堀衛門。吟味の内容はモロに「証券取引法違反」ってことではどうだろう。江戸時代に証券制度があったのかというと、あったのだが、米オンリーだったため、微妙に例がズレそうだ。そこで、堀衛門に申し開きとして金融ビッグバンからの歴史を語らせる・・・。面白そうだけど、これ、大岡さまに裁けるのかなあ。

あと二日。
by yoogy | 2007-02-15 12:06